あの日あの時あの場所で?
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乾いたままで。7
自分がアスムプティオを切れさせたからとか、アスムプティオよりセイフティーウォールを先に詠唱すべきだったとか、自分が悪かった所も色々思いついたが、何故か頭にきてしまい大声を出してしまっていた。
私が少し反省している間に、レッティは肩を落としてシュンとしていたが、意を決したように顔を上げる。
「もし・・、危ないと思ったら飛んでくださいね」と言い出した。
「何を・・!」私は顔を寄せると、杖を放り投げて胸元を掴み「あんたがあんな状況で気絶するとテレポを詠唱する事も出来ないの!」と怒鳴る。
「え?」唖然とするレッティ。
「巧い人なら白POTを飲みながらいけるかも知れないけど、あいにくと私はそんなに巧くはないんだ!」
少しの間、私が一方的に睨んだ体勢のままで時間が経つ。レッティが何か言おうと行動を起こしたのを見計らって、私は掴んでいたシャツの胸元を離した。首を左右に振りながら呟く。
「ごめんなさい。怒鳴るような事でもなかったですね」
「え?」意をそがれてか、また間抜けな声を出したレッティから視線を外す。
「聞き流してくれても構いません。でも、打ち合わせと違う事をされて、倒せる敵が倒せなかったりしたら、やっぱり悔しいじゃないですか」掴みかかった時に勢いで放ってしまった杖を拾おうと屈みこむ。続けて「それに」と言おうとしたが。
「あ、あの!ごめんなさい!」頭を勢いよく下げてレッティが謝った。急な謝罪にビックリしたけど、何がですか?と立ち上がりながら背後にいるレッティに尋ねた。
「ええっと」少し考えて「うんざりさせた事に対して・・です」
想像した中に入っていなかった回答に戸惑った私が、はい?と聞き返す前にレッティは続けた。
「僕、頑張ります。アンクルも練習します」
「はぁ」
「だから・・、うんざりした様な言い方やめてください・・。」顔だけ振り返り、肩越しにレッティを見ると、うなだれた様に肩を落とした姿が目に入った。
その姿を少しだけ見つめた後、何故かいたたまれなくなり、レッティのほうに体を向けると、気をつけるの?と尋ねてみる。
「は、はい!」そう返事をすると、またごめんなさい。
普通怒られたら無視か笑うかのどちらかな人にしか会っていなかった私は「あのさ、・・怒られても平気なの?」とつい言葉に出ていた「普通さ、一回しか組んだ事の無いような人に怒られても、受け流すもんですよ」
「え、でも、怒ってくれるって事は、巧く狩れるように手伝ってくれてるって事じゃ?」と言うと、下げた肩を心持ち上がる。
「こっちがそのつもりでも、そう受け取れないもんです」だから普段は怒鳴ったりしない。危ないと思ったら本当にすぐ逃げる。はずだった。のに。
「そんなもんですか」と顔が呆気に取られた様になる。
「そんなもんですよ」私も同じ様な顔をしてレッティに視線を向けた。
ぷっとお互いに吹き出すと、後方から聞こえてきた甲冑の足音に私は体を反転させる。
そのままで「マゾヒストなんだ」とからかってやる。視線は、音のする方向から自然に後ろへ動いた。顔だけでレッティを窺う。
「ち、違います!」後ろの方で恥ずかしそうにしているレッティを、肩越しに確認すると前を向く。何故か笑いが込み上げてきた。まぁいい。もう少しで一時間だけど、もう三十分くらい妙なハンターに付き合ってもいいかな。
「さっきみたいな事しないのよ!」そう叫ぶと、向こうから来た赤い甲冑にレックスエーテルナを唱えた。
私が少し反省している間に、レッティは肩を落としてシュンとしていたが、意を決したように顔を上げる。
「もし・・、危ないと思ったら飛んでくださいね」と言い出した。
「何を・・!」私は顔を寄せると、杖を放り投げて胸元を掴み「あんたがあんな状況で気絶するとテレポを詠唱する事も出来ないの!」と怒鳴る。
「え?」唖然とするレッティ。
「巧い人なら白POTを飲みながらいけるかも知れないけど、あいにくと私はそんなに巧くはないんだ!」
少しの間、私が一方的に睨んだ体勢のままで時間が経つ。レッティが何か言おうと行動を起こしたのを見計らって、私は掴んでいたシャツの胸元を離した。首を左右に振りながら呟く。
「ごめんなさい。怒鳴るような事でもなかったですね」
「え?」意をそがれてか、また間抜けな声を出したレッティから視線を外す。
「聞き流してくれても構いません。でも、打ち合わせと違う事をされて、倒せる敵が倒せなかったりしたら、やっぱり悔しいじゃないですか」掴みかかった時に勢いで放ってしまった杖を拾おうと屈みこむ。続けて「それに」と言おうとしたが。
「あ、あの!ごめんなさい!」頭を勢いよく下げてレッティが謝った。急な謝罪にビックリしたけど、何がですか?と立ち上がりながら背後にいるレッティに尋ねた。
「ええっと」少し考えて「うんざりさせた事に対して・・です」
想像した中に入っていなかった回答に戸惑った私が、はい?と聞き返す前にレッティは続けた。
「僕、頑張ります。アンクルも練習します」
「はぁ」
「だから・・、うんざりした様な言い方やめてください・・。」顔だけ振り返り、肩越しにレッティを見ると、うなだれた様に肩を落とした姿が目に入った。
その姿を少しだけ見つめた後、何故かいたたまれなくなり、レッティのほうに体を向けると、気をつけるの?と尋ねてみる。
「は、はい!」そう返事をすると、またごめんなさい。
普通怒られたら無視か笑うかのどちらかな人にしか会っていなかった私は「あのさ、・・怒られても平気なの?」とつい言葉に出ていた「普通さ、一回しか組んだ事の無いような人に怒られても、受け流すもんですよ」
「え、でも、怒ってくれるって事は、巧く狩れるように手伝ってくれてるって事じゃ?」と言うと、下げた肩を心持ち上がる。
「こっちがそのつもりでも、そう受け取れないもんです」だから普段は怒鳴ったりしない。危ないと思ったら本当にすぐ逃げる。はずだった。のに。
「そんなもんですか」と顔が呆気に取られた様になる。
「そんなもんですよ」私も同じ様な顔をしてレッティに視線を向けた。
ぷっとお互いに吹き出すと、後方から聞こえてきた甲冑の足音に私は体を反転させる。
そのままで「マゾヒストなんだ」とからかってやる。視線は、音のする方向から自然に後ろへ動いた。顔だけでレッティを窺う。
「ち、違います!」後ろの方で恥ずかしそうにしているレッティを、肩越しに確認すると前を向く。何故か笑いが込み上げてきた。まぁいい。もう少しで一時間だけど、もう三十分くらい妙なハンターに付き合ってもいいかな。
「さっきみたいな事しないのよ!」そう叫ぶと、向こうから来た赤い甲冑にレックスエーテルナを唱えた。
by factfinder
| 2006-05-01 00:07
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