あの日あの時あの場所で?

復帰!(゚┏д┓゚)ノシ
by factfinder
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心静まり、そして・・。 9

ぱしっ

気合を入れる為に自分で頬を叩く。
その後はシューズを履き、手甲をいつもより強めに付けた。
準備と言ってもそのくらいで、後はローヤルゼリーやら白Pやらの数の確認。
夜月さんのおかげか、グッスリとは言わないまでも、疲れを残さない程度には寝れたみたいだ。
Luの為にとかじゃなくって、ボクがまたLuに会う為に頑張るんだ。
そう考えると少し自分に自信が持てる気がする。

『よしっ・・。』

そう言うと腰掛けていたベットから立ち上がり、少しだけ体の筋を伸ばす。
伸ばしていると、扉をノックする音と声が聞こえてきた。

「おきてますかー?」

葭さんか。
ボクはそのまま扉越しに話を続けた。

『起きてますよー。今出ますんでちょっと待っててください』

「はーい。あ、ええっとそれじゃ受付で待ってますね!」

『分かりました』

バタバタと廊下を走る音がした。
音が消える前にポーチを腰に下げ、装備の最終確認をする。
忘れ物とか・・ないよな?

『よし!』

ジュピロスへの道程もさる事ながら、夜月さんの言っていた事も不安になる。
けど、行ってみるっきゃない!





どういうわけか、ジュピロスへの道程は大した事はなかった。
やんさんとQさんが暴れすぎだとは思ったけど、さほど手間取られた風もなくジュピロスの入り口に到着する事が出来た。

「二度目だな」

やんさんが静かな声音でそう告げた。ペコペコは大人しくやんさんの傍に座っている。
そのセリフに答えるように、葭さんがブレッシングと速度増加の合間に言葉を入れた。

「ですねぇ」

「ふむ。ワシははじめてじゃがの」

「夜月は火山いってたじゃん」

このくぐもった声は、アラーム仮面をつけたQさんが言ったんだろうなぁ。ってか顔が見えないから声でしか判別できないのはちょっと・・。

「まぁそうじゃがの」

そこまで言うと全員は言葉を止め、各々が空へと伸びる光の道を見上げだした。
光の道と言うより、ワープポータルに近い種類の物じゃないのかなとボクは思うんだけど・・。実際のところはわからない。

「「「「『さぁ行こう』」」」」

5人が合図も無しに同じセリフを言った事に、少しだけ感動を覚える。
皆Luの事を心配してくれてるんだ。
ボクも頑張らないとな。
決意し、足を光に踏み入れた。
その先は。
見覚えのある景色。
悪い夢のような現実の、出発点。





「Q!!ストームガストを!」

夜月さんが吼える。その大声と同時に、周囲には薄い霧が立ち込め始め、敵を切り裂く雹刃と生る。周囲を薙ぎ散らしていく刃は、僕達を傷つける事無く収まり、消えていった。

「どうじゃ?SPは持つか?」

「は、はい・・。なんとか」

「俺はよゆーだ」

「俺もです」

『ボクも大丈夫です』

元々、何かに縛られながら狩りをする事が、あまり好きじゃない人が多いと思う。
僕達もその例に漏れず、全員が全員好きに動く感じなのが僕達のギルド狩りの方針だった。
けど今回の狩りはちょっと違った。
元々がLuを助ける為の遠征なので、SPやHPを温存しつつ、前進していってる感じ。
各々が好きに動いている訳じゃなくて、夜月さんが司令塔、やんさんが前衛。葭さんは回復、Qさんは火力。ボクはー・・。

「葭がブレスをかけ損なっとる!やんにブレッシングを!!」

そうそう、葭さんがやり損なった基本的な支援の補完や。

ブレッシングをやんさんに唱える。
方陣がやんさんの頭上に現れ、一瞬天使の姿を象り、やんさんの体に染みるように消えていった。

「Qに敵が張り付きおった!剥がせ!」

後衛に張り付いた敵を剥がす役目だ。

Qさんにはりついた"ヴェナート"と呼ばれる、六足の姿をした敵を右手で弾き飛ばす。ボク一人じゃ中々倒せないからボクの方に注意を向けるだけでいいんだ。
その後はQさんの魔法でどうにかする手はずになってる。


もう1~2時間は進軍した。

けど夜月さんが到着したと言わないあたり、まだまだ先にあるのかなと思う。
だんだんと目的地には近づいているんだろう。不安で仕方ない。
ふと夜月さんが足を止めた。

「道はあっとると思うんじゃがの」

止まった理由は簡単。
道が無くなり、壁がそびえ立っているからだった。

『夜月さん?』

「間違いないはずなんじゃが・・。この先にあると聞いたんじゃがの」

「間違えては無いよ。ただここって、螺旋階段になってるんじゃなかったっけ」

Qさんが指差した方は、壁の終わり、影になっていて見えないが、階段といわれればそう見えなくも無い場所だった。

「なるほどの」

夜月さんは首を立てに振り、なにやら納得した様子。

「ぉー。ほんとだ」

・・葭さんは真似をしているのか、こちらも首をこくこくと。

螺旋階段は地味に急で少し辛かったけど、上りきった先には入り口と同じような光の道があった。ただ、その光は薄暗く、地下に向いて伸びている。
不安がボクの胸を掠める。

「この先じゃの」
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by factfinder | 2006-06-13 16:19 |