あの日あの時あの場所で?

復帰!(゚┏д┓゚)ノシ
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心静まり、そして・・。 1

「どうしてだ!」

プロンテラ聖堂にある個室から怒号が漏れた。
怒号と表現するより、やりきれない感の拭えないその声は、私の胸を深く抉る。
六畳程の個室には、私を含めて3人がおり、内二人は机を挟んで私の真向かいに。
一人は椅子に座り、もう一人は壁によりかかっている。
椅子に座っている方の人は、黒ベースの長衣。襟元と袖が赤く、縁が黄色。壁に寄りかかっている方の人は、白がベースのブルゾンにグレイのパンツ。襟元と袖口は赤色で、縁は金色。階級によって着る服が違っていて、男性は色が薄くなるほど上位をあらわしてるんだ。
って訳だから、壁によりかかっている人は相当偉い人なんだろうな。

私も結構"まとも"な聖職者ではないから、司教様にお小言を言われたりする事も多々あるけど、この様な形式での事情聴取は初めてだった。

「あなたは・・・、自分が上位聖職者だと自覚をお持ちでないのか!」

椅子に座っている方の審問官がまた同じような質問・・いや糾弾かな・・をしてくる。
都合10回目の糾弾に辟易してはいるけど、コレばっかりは仕方ないのかな。
起こった事件が事件だ。
机を叩き、口角泡を撒き散らしながらの糾弾も仕方ない、と思う。思うけどやっぱり納得はいかない。あの人が思いもよらぬ行動に出た理由など、私が聞きたいくらいなのだから。

『自覚ならあります・・。けど、どうしようもなかったんです・・。気がついた時にはもう遅くって。と言うより、上位聖職者だから、"ギルドの人達全員に監視の目を向けておけ"と取れる発言は控えた方がいいと思いますよ・・。』

耳にかかった髪を指で後ろへやり、相手の目を見て発言した。
私の知っている事なら何でも話すよ?けどこれじゃ話なんて前に進みやしない。少し頭にきたから言い返してやった。

「話をすりかえなくていい!これはもう・・」

「やめなさい。そう同じ話ばかりされては話が前に進まないでしょう。で、結局何がどうなってLuさんはあんな事をはじめたのだね?」

事情聴取開始から約30分。やっと後ろの人が言葉を発した。
やっと出てきたまともな質問に、深呼吸をして頭の中を整理する。
そうアレは確か事件が始まる一週間前くらいに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。




「狩りに行きませんか!」

スフィンクスダンジョンで、ボクとLuが一緒にマルドゥークやらパサナやらを叩いていたら、急にギルド会話で話しかけられた。
最近入ってきたハイプリーストの葭さんからの狩りのお誘い。
何処へ、とか誰と、とかが会話にはいっていなくて戸惑ったけど
この人の性格からして、誰とではなく、皆でといった意味なんだろうなぁ。

「いいですよ。」

一緒に狩っていたLuが、間もなく答えると、ボクに向かって目配せする。
さながら、行かないわけないよね?的な視線に戸惑うボク。
まぁ、その視線に気がつくまでは、"この人よく主語飛ばすよなー"とか、"ミミックが名刺落とさないかなー"とか、誘われた事についての回答など全然考えてなかったものだから、戸惑うのも仕方ないよね。

『い、いいですよ。行きましょー。』

「それじゃあ準備しつつ待ってますね!」

葭さんは一方的に元気よく会話を切ると、用意のためかギルド会話の接続が切れた。
やっぱり抜けてるよなぁ。どこへ狩り行くんだろ?

「元気がいい人ね」

そういいながら、握った手を口元に持っていってLuが笑う。
何気にかわいい。
白色を基調としたモンクの服に、やっぱり白いビレタと呼ばれる被り物をしている。髪は無造作に後ろで束ねていて、笑ったり動いたりする度に尻尾みたいに揺れる。贔屓目に見ても・・。い、いいや言うまい。
ただ不満が一つ。一つだけだよ。今日はしてないけど、頻繁にガスマスクをつける悪癖をどうにかして欲しい・・・。
見とれてた訳じゃないけど返答につまるボク。言っとくけど、見とれてないかんね。

「多分たまり場に行けばいるでしょう」

『そうだね。もどろっか?』

そう言うとボクはポータルを唱えた。
行き先はたまり場。
プロンテラ聖堂付近にある並木道の間だ。

光の柱に入り込み、目を開けたその先はよく見る景色。
たまり場についたボクは、先にポータルに乗ったLuを目で追っていた。
Luは・・・・・・・。ガスマスクを被り、やんさんやQさん、葭さんの元へ歩いて行っている所だった。あんまり言いたくはないけど、被って欲しくないなぁ・・。
まぁ可愛いのはボクが知っとけばいいか。

「「「おかえりー」」」

たまり場でまっていてくれたのであろう三人による、三様のおかえり。
も、もしかして全員で行くのかな?

「ジュピロスらしいから準備してきて」

とQさん。Qさんはハイウィザードで、ブラウンのマントにインナーは白で、グレイのパンツ。アラームの仮面とかいう呪われてそうな仮面をつけてる人。
はっきり言って、ここまであの仮面が似合う人も珍しいだろうなってボクは思う。

「夜月さんは火山に行ったまま接続が切れててわからないんだ」

このセリフは、ペコペコに颯爽と跨るロードナイト。やんさん。
重厚な防具に身を固め、赤色のマントを羽織ったその姿からは、想像も出来ないほど穏やかな会話をしてくれる人だ。騎士を極めた人ってのは皆こうなのかな・・。

「何ぼーっとしてるの。さっ、準備してこよう?」

Luはそう言うと、ボクにも速度増加をかけてくれた。方陣がボクの足に纏いつき、薄い光の膜が具足の周囲に出来る。軽くなった足を確かめるように倉庫へ行き、準備を済ませた。

「さー、いきましょかー!」

元気が取り得とばかりに高らかに言い放つ葭さんは、ポータルを唱えた。
やんさん、Qさん、Lu、ボクの順番にジュピロスへのポータルへ乗り込む。
新しく発見されたダンジョン。
ジュピロスへの狩りへ。





その日の狩りは順調に終わった。
やんさん、Qさん、葭さんは上位職なんだなぁと思わせる奮戦振り。
ボクが足手まといになってなかったかが心配だったけど
何よりLuが楽しい、面白い、また来ようね、といってくれたから、ボク的には全然順調だ。
何度転ぼうがね・・・。





ただ少し・・・・・。いや、多分杞憂かな・・。
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by factfinder | 2006-06-13 16:11 |